免責の許可が決定し確定すれば借金はなくなる
免責許可の決定・確定
免責の許可決定がなされると裁判所から破産者および債権者に免責決定の通知がなされます。
そして、免責決定に対して不服の申立(即時抗告)がなければ、免責が確定し、免責の効力が生じることになります。
免責の効力は以下のとおりです。
①破産者は一部の債務を除き、破産債権者に対する債務の支払義務がすべてなくなる。
※免責確定後も支払義務がなくならない一部の債務もあります。
②免責が確定すると、破産者の地位にあったものは当然に復権して破産者でなくなり、公私の資格制限からも解放されます。
なお、債権者(貸金業者など)は、債務者から返済してもらえないのですから、税務上の損金処理をすることになります。
債権者がどのような処理をすればよいかについては、税務署で事前に相談するとよいでしょう。
免責が確定すれば、借金の支払義務はなくなり破産者の不利益から解放されます。
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免責不許可になる場合もある
免責不許可の対策
免責が不許可になれば、破産者としての身分から復権できず、その上、借金も残ったままということになります。
この場合の対策としては、以下のことが考えられます。
① 高等裁判所へ免責不許可の決定に対して即時抗告を申し立てる。これは免責不許可の決定後、二週間以内に申し立てなければなりません。
② 任意整理をする。
債権者は破産手続開始によって債権回収をあきらめているケースが多く、また、破産債権は損金処理(税務署に相談)できるメリットもあるので、任意整理も可能になります。
任意整理で債務がなくなれば、破産裁判所に申し立てて復権することができます。
なお、最近の傾向としては、裁判所の判断で免責不許可救済策として、借金の一部の弁済(新得財産からの任意積立・自主配当)を勧告することにより、同時廃止扱いとして免責を許可するなどのケースがあります。
こうした一部弁済の勧告が不合理な場合には、勧告の撤回あるいは是正を求めることになります。
この場合、弁護士に相談するほうがよいでしょう。
免責が不許可になれば、任意整理を検討します。
免責許可の決定が確定すると復権する
免責確定と復権
免責許可の決定に対して不服の中立(即時抗告)がないと免責は確定し、破産者は当然に復権します。
復権とは破産者でなかった状態に戻るということです。
つまり、破産者ではなくなり、破産者としての不利益から解放されます。
同時廃止の例でいえば、公私の資格制限(五八頁以下参照)がなくなります。
また、免責許可決定が確定すれば一度登録された「破産者名簿」から抹消されます。
免責確定と保証人
免責が確定すれば、破産者の債務はなくなりますが、破産者の保証人や連帯債務者は支払責任が残ります。
また、破産者のために担保を提供している場合も同様です。
もし、保証人や連帯債務者に支払能力がない場合、この人たちも破産手続きをとる必要があるケースが出てきます。
免責の取消し
詐欺破産で有非が確定すると、裁判所は破産債権者の中立により、あるいは職権で免責の取消しができます。
また、免責が不正の方法によって得られた場合、一年以内に破産債権者の申立によって免責は取り消されることになります。
復権すれば破産者でなかった状態に戻ります。
破産者の復権
破産法二五五条(復権)
破産者は次に掲げる事由のいずれかに該当する場合には、復権する。
次条第一項の復権の決定が確定したときも同様とする。
一 免責許可の決定が確定したとき。
二 第二百十八条第一項の規定による破産手続廃止の決定が確定したとき。
三 再生計画認可の決定が確定したとき。
四 破産者が、破産手続開始の決定後、第一一百六十五条の罪について有罪の確定判決を受けることなく十年を経過したとき。
2 前項の規定による復権の効果は、人の資格に関する法令の定めるところによる。
3 免責取消しの決定又は再生計画取消しの決定が確定したときは、第一項第一号又は第三号の規定による復権は、将来に向かってその効力を失う。
破産法二五六条(復権の決定)
破産者が弁済その他の方法により破産債権者に対する債務の全部についてその責任を免れたときには、破産裁判所は、破産者の申立により、復権の決定をしなければならない。